エコキュート故障

数日前からなんかうるさくなったような気がするなぁと思っていたコロナのエコキュート。ヒートポンプユニットはCHP-604という型式なのだけれど、こいつがかなり大きな音を立てているので、昨夜ちょっと電源を落としてパネルを外して覗いてみた。オイルを挿して電源を入れてノイズをよく聞くと、どうやらモーターの偏減り。おそらくベアリングは使っていないだろうと思うので、軸受け部分がへたったんじゃないかと。

で、ここからが本題。
今日午前11時過ぎにコロナの問い合わせ窓口に電話を入れた。サポートから訪問日時の調整について折り返し連絡します、とのこと。さて、当方社会人の末席を汚す身としては「折り返し連絡します」と言ったらせいぜい1時間ぐらいで連絡するのがビジネスの礼儀だろうと認識しているのだけれど、待たされること6時間。業を煮やして17時過ぎに再度電話を入れた。先ほどとは違う担当者の対応で、スムーズなやりとりは悪くない。こちらも急いでいたので、とりあえず17時20分に電車に乗ったところ10分後に連絡があり、車中であることを察してくれて「何分で降車されますか?」とのことなので30分と答えたところ「18時過ぎに連絡します」とのこと。

予定通り電車は18時に地元の駅に着いた。すぐに電話があるかと思い駅ビルで少し買い物。連絡は来ない。自宅までバスなのでまた車中になるのはイヤだなと思い、とりあえず18時半まで待っていたら連絡が来た。曰く「年末でスケジュールの調整が大変難しく、調整して19時過ぎに連絡します」とのこと。

さて。帰宅して夕食を摂り終わったのが19時半。息子を風呂に早く入れてやりたいが、風呂に入ると電話が取れないので20時過ぎまで待つ。連絡は来ない。諦めて風呂に入っている間、つまり20時半近くになって連絡があった様子で「明日夕方か明後日の午前」に修理に来るとのこと。

ところが事態はさらに悪化。
息子を風呂に入れ、自分が入っている間に浴室リモコンがブラックアウトし給湯が出来なくなった。体を洗うのもそこそこに服を着て寒空の下、エコキュートをチェックしてみると漏電ブレーカーが落ちてる。上げてもしばらくするとやはり落ちる。自分は電器屋ではないので詳しいことは分からないが、モーターからあれだけの異音が出ているということはかなりの負荷がかかるはず。過大電流が流れてブレーカーが落ちるのではないかと推測。結局、修理完了までは異音を我慢するどころか、給湯が出来ないという状況になった。不幸中の幸いは、息子が温まるまでは給湯できていたことだろうか。

今日、6時間、30分、1時間半待たされて得られた結論は「明日夕方か明後日午前に修理に伺う」ということだけ。これなら昨夜のうちにモーターを取り外して、帰宅途中に秋葉原で同型のものを調達した方が早かったことになるし、そもそもエコキュートのヒートポンプのような製品に、塩害地域でも融雪剤がまかれるような地域でも無いところで3年でへたるようなモーターを採用していることにかなり疑問がある。

同型のヒートポンプを持っている人は止まっている時に懐中電灯で照らしながら中を覗くと、ファンの奥にあるモーターの奥行きが心持ち短いように見えないだろうか。少しでも物理学的感覚を動員して考えると分かると思うのだけれど、回転軸が短いということは、それだけ回転軸が「ぶれやすい」はずだ。車に例えると、ホイールベースの短いマシンがコーナリングを得意とするのと同じ理屈。これがベアリングあるいは軸受けの短期間での摩耗を引き起こしているのではないかと推測するし、ググると似たような件がやはり見つかる。

なるほど石油ストーブの件でこの程度の対応しかしない会社なんだということが非常に納得がいった。この対応で十分だろうと思う人は、是非Panasonicのトップページを見て欲しい。

自宅にあるコロナ製品はエコキュートのみなので、残念ながら減価償却した後は家訓として「コロナ製品は以降末代まで購入するな」とすることにしよう。

ちなみに誤解無きよう書き添えておくと、自分は比較的「品質の良い物に相応の対価を払うこと」に抵抗が無い一方、「低品質の物に一銭でも支払うこと」を肯んじ得ない。

追記:後日の故障時の対応は大きく改善されていた

さて、書きたいことを綴って溜飲を下げたところで、この件を先日のMacBookのバッテリーの件や、すのこの件、あるいはPanasonicの対応と併せて考えてみると、あることが見えてくる。

顧客というものは「安物買いの銭失い」を受け入れられるのならば、決してサポートに連絡したりクレームは付けない。その労力をかけて製品やサービスを継続利用したいと考えるのが健全な発想で、クレーマーが混在する可能性はあるけれど、それはハンドリングを見誤らなければ決して恐るるに足らない。販売する機会というものはマーケティング活動を主とする「購入前」だけではなく、実はサポートが対応している局面=「購入後」にも存在することは明らかだ。実際、Panasonicは一連の事態の後、売上をむしろ伸ばしたと聞く。それはそうだろう、莫大なCM費用や回収費を投入して、普通はとうの昔に引退しているような製品を、代金を支払って草の根分けて最後の1台まで探すという強烈なメッセージは「あの会社の製品を買っておけば安心だ!」と思わせるに十分だから。

プリセールスとポストセールスサポートは時系列で直線に並ぶものではなく、実はスパイラルに無限に繋がっているのだと意識出来ない企業は、次の時代には生き残るべきではないな。

ちょうど良いニュースを発見。なるほど。
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