過去の経験から言って、まあ１年も待てばまともになるだろうと思って職場で購入したAdobe Creative Suite。最初は新機能で「ふんふん」とか言っていたり、「webに最適化して保存」が早くなったりで喜んでいたんだけど、少し使い込み始めたら、（少なくとも）illustratorが基本的なデバッグ作業すらやっていないんじゃないかというぐらい、バグが多い。
左インデントを設定したテキストを移動するとアンカーポイントが残る件。
右方向に移動すると元あった場所に表示が残り、
左方向に移動するとアンカーポイントが消えちゃう、と。
どうも、アンカーポイントや方向線→テキストという順番で描画しているらしく、ドラッグ中の描画アルゴリズムがおかしいように見える。テキスト→アンカーポイントという順番で描画するべきなんじゃないのか？
まあ、リドローすれば直るので、こちらは捨て置けるとしても、だ。
右揃えにして右インデントを設定しても有効にならない件。
左揃えで左インデントは有効なのに、
右揃えで右インデントは無効。
サポートに電話したら、「テキストエリアに変更してください」だと。ごめんごめん、じゃあ、通常の文字ツールって、マウスダウンでテキスト入力し始めちゃいけないってことで桶？ 「テキストの描画エンジンが大幅に変更になったので」って言い訳してましたが、違うでしょ。ちゃんとデバッグしてないだろ、この野郎。「テキストエリアを作るのが一般的だと思います」と言ってたけど、じゃあ、文字ツールでのシングルクリックを無効にして、常にドラッグしてテキストエリアしか作成できないようにしろよ、仕様として。バグだろ、これ。
ちなみに、「これは不具合ですよね？」って聞いたら「テキスト周りについてはお客様に非常にご迷惑をおかけしております」だと。さらに「返金してくれるの？」って聞いたら「お客様がご希望されるのであれば返金します」だって。通常、ソフトウェアってものは多かれ少なかれ瑕疵があるので、ライセンスの条文にExcuseが入っていて、それをもって返金や損害賠償を回避する契約が一般的なんだけども、返金に応じるってことはかなり出来が悪いことをAdobe自身が認めているってことで。
AdobeはかつてMacintosh版の売上に依存した会社だったわけだが、Windows版を作るようになってから品質の低下が著しくなった。恐らく会社組織が巨大になったことによる売上至上主義（売上がそれなりに無いと会社経営が成り立たない体質になった？）が、ほとんどマイナーアップせずにどんどんメジャーアップする製品リリースに影響するようになったのではないかと邪推しているんだが、いかが？
無駄だと思いつつ、「次回のメジャーアップは、機能追加じゃなくて、バグフィックスによるメジャーアップにしてね」って言っておいた。オープンソースでは、ChangeLogは新機能やFixやらでいっぱいなのが当たり前だけど、CreativeSuiteのリリースノートを見る限り、新機能の宣伝しかしてないんだよね、その方が売れるからだろうけど。でも、GIMPやInkscapeがかなり使えるようになってきている現状、日本語テキストの処理ノウハウがオープンソースコミュニティに蓄積されれば、Adobe製品が必要でなくなる日もあるんじゃないかな。