2011年の東日本大震災後の計画停電でオール電化の拙宅は大変な不便を強いられ、5月には4.6kWの太陽光発電パネルを屋根に載せて発電を開始した。FIT(固定価格買取制度)の比較的早い時期での導入だったこともあって44円/kWでの買い取りが10年続いた後2021年に卒FITし、それからは売電価格が一気に下がったため、天気の良い日は出来るだけ昼間に消費しちゃう作戦を続けてきた。
さて、2024年末に築20年に達する拙宅も、そろそろ外壁の塗り直しやベランダの防水シートの張り替え等が必要になったきた。ついでに、屋根についても新たにカバーを取り付けるメンテナンスを行うことにしたのだけれど、ここで問題が発生した。前述の太陽光発電パネルを載せた際は積水ハウスとは関係が無い業者に依頼したのだけれど、今回のメンテナンスを積水ハウスに依頼したところ、拙宅のペントハウスがある構造では強度不足で、太陽光発電パネルを載せちゃダメだった、ということが判明した。
それではと、実家の敷地にカーポートを建てて太陽光発電パネルを載せるという代替案を思い付き、積水ハウス(正確にはハウス本体ではないが)に見積もりを依頼したところ、以下のことが判明した。
- ソーラーカーポート:130万円
- 7.4kWh蓄電池:220万円
- V2Hシステム:140万円
- 工事費等々:340万円
ざっくり税込み920万円の見積もりが出てきた。高い!
これで得られるのは
- 6.45kWの太陽光発電パネル
- 7.4kWh蓄電池
- V2Hシステム
となる。蓄電池単体だと、10kWhならだいたい260万円という見積もりも得られた。つまり、26万円/kWhだ。
一方、今年の1月にAnker PowerHouseの512Whを購入した。こちらはAmazonのキャンペーンだと4.5万円ほどで、1000Whでも10万円というのが実売価格だ。つまり10万円/kWhということになる。もちろん、上記の「蓄電池」は家屋の電力システムに統合されているので、商用電源がロストした際にもエアコンが使えたり、いろいろなメリットがあり、一概に価格だけで比較できるものではないのだけれど。
売電価格が下がった現状、太陽光発電パネルよりもポータブル電源を必要な箇所に設置する方が良いのではないかという結論に至った。1000Whのモデルなら、ドアの開閉を制限すれば拙宅の冷蔵庫でも2日ぐらいは保ちそうなことや、途中で不足したら発電機で継ぎ足し充電しちゃえば大丈夫なこともあり。
実はこの話には前段がある。今回のメンテナンスに関連して分電盤の容量を見直す必要があり、先日30分強の停電が発生した。停電中、Mac Studioと周辺機器はUPSでバックアップされているし、StarlinkもAnker PowerHouseに接続されているので、やはり動作し続ける。同僚とTeamsで打ち合わせをしていたが、停電してもそのまま継続できた。ただ、UPSでは30分程度が限界で、512WhのPowerHouseなら8時間強、動かし続けられる。UPSは約2万円、PowerHouseは約4.5万円なので、UPSと比較してもPowerHouseの価格優位性はかなり高い。
追記1:
PowerHouseに充電するコンセントにTP-Linkのスマートプラグを使って充電する時間を夜間に限定することも可能。オール電化だと夜間電力がちょっとお安い。
追記2:
載っていた太陽光発電パネルは15kg x 20枚で300kgだが、架台が同程度以上はあるので、600kg以上が載っていたことになる。