Thu. 2000.09.07

Forbes ASAPの記事を読んだのですが、この記事ってコンピュータ科学の素人が書いてないですかね? 世の解説本などにはかなり嘘が書かれていて、例えば、Cの解説本の多くにはvoid main{}なんて書かれちゃってますが、正しくはint main{}ではなかったでしょうか? こういった嘘や適当を並べた端的な例が堺屋ちゃんだと思うんですけど。

未来を予測するというのは非常に難しいことですが、最も危険なことはマインドシフトを考慮せずに予測するという方法でして、記事中に「今日のCPUの問題となっている部品間のデータ伝達問題が解決し、100GHzに到達する」とあるんですが、これって「2GHzのP4が動くようになったんだから、100GHzだったらもっと速いだろう」という素人考えではないでしょうかね? 光も電気も電磁気の1種ですから、真空中を進むときの速度は30万km=3×1010cmです。100GHz=1×1011Hzですので、このCPUの1クロック間に電子にしろフォトンにしろ、0.3cmしか進めないことになります。3mmよ、3mm。どうやってこれでサーキットを構成しようというのかしら? そこでIBMなどは量子コンピュータを研究しているわけです。

さらにおかしいのがインターフェースに関する説明の部分。これって、かつてAppleが作ったムービーそのままですね(Appleにアーカイブがあるかと思ったけど見つからなかった)。予測した会社がAppleがらみだからなんでしょうけど、10年ぐらい前の予測と変わってないじゃん。