オープンソースしかあり得ない理由

某所で聞いた話に非常に感銘を受けたのだけれど、特にソフトウェアというものがオープンソースでしか進歩し得ないという話が面白かった。

紹介されていたのはロングテールがオープンソースモデルの開発にも当てはまるという論文(PDF)で、5人では40%、15人では80%の実装が可能だけれど、ほぼ100%に達するには388人が必要だということ(PDFの5ページ目)。逆説的に考えれば、クローズドなあるいはプロプライエタリなソフトウェアというものは存在しえないという強力な論拠となっている。つまり、388人を雇わないと100%の実装は無理だから。

確かに、自分がちょっと、それこそ数行しか書いてないパッチも、100%に近づくために必要なものだと考えると、この論文は当然予想されることなのだけれど、ロングテール理論をオープンソースモデルの開発に当てはめるという視点は欠落していたので、非常に興味深かったわけで。