今日、仕事をしていて気付いたんですが、Mac版のIEには面白いバグ(仕様)があります。HTMLで表の行を表すには、というタグを用いますが、この属性としてROWSPANという、「下のセルと結合する」という指定ができます。左の列が4行、右の列が3行の表で、1行の高さが16ピクセル、つまり 均等揃え このようになって欲しいとすると、青で示したセルにはROWSPAN=”2″という指定を入れなくてはなりません。ところがこの指定をするとIEのパーサは、HTMLの仕様上、行の高さは整数値でしか表せないため、
非整数右の列のうち、2つの行の高さを21ピクセルにし、残り1行の高さを22ピクセルにすることで調整します。ここまでは良いんですが、IEで困るのは、この行数が非常に増えた場合。例えば左の列が16ピクセル×50行=800ピクセルなら、右の列は800÷49=16.32≒16ピクセルの高さに設定されます。これでは当然帳尻が合わないので、IEはどうするかというと、48行を16ピクセル、つまり768ピクセルにし、49行目を800-768=32ピクセルにしてしまうのです。これは本当であれば、800-49×16=16ですから、49行のうち16行を17ピクセルの高さにして解決すべき問題だと思うんですがねぇ…。ちなみにMac版IEの例です。
IE:Microsoft社のウェブブラウザ・InternetExplorer。Mac版のバージョンは2000年11月9日現在、5.0.0.10。MSという会社は個人的には嫌いなんだけど、NNと比較すると、パーサの性能はIEの方が上だと思う。
ウェブ:Web。蜘蛛の巣のこと。インターネットが蜘蛛の巣のように広がっていることから。だいぶ、一般用語になりましたね。うちのおばあちゃんは知りませんでしたが。
ブラウザ:Browser。直訳すると「閲覧するもの(人)」。「閲覧ソフト」と訳されますが、ブラウザでいいじゃん(笑)。
NN:Netscape社のウェブブラウザ・NetscapeNavigator。AOLに買収されてから開発が全くストップ。実はAOLはMSの手先なのでは?
パーサ:構文解析をするプログラムのこと。プログラムのソースを解析したり、HTMLを解析して表示したりします。
AOL:America OnLine。アメリカ最大のプロバイダだったと思う。AOLのユーザに広告などを組み込んだブラウザを配布する目的でNNを買い取ったはず。でも、MSの過去のいくつかの策に、買い取ってつぶしちゃうってのもあったので、そうなんじゃないかなぁと…。
ソース:Source。プログラムを書くときには、機械が理解できる機械語は人間には理解しにくいので、自然言語に近い形でプログラムを書いて、それを翻訳するようになってます。この「自然言語に近い形で」書かれたプログラムの元が、ソース。
HTML:Hyper Text Markup Language。インターネットで文字や絵を表示する規約を、簡単な記号で表したもの。例えば、「クリックしたらこのページの”2000110908″に飛びなさい」は”ここ“というように記述します。
セル:Cell。表の1つの四角のこと。細胞みたいに見えるからcell。
ピクセル:Pixel。コンピュータの画面を構成する1つの点のこと。「絵・Picture」を構成する「セル」だからPixelだったと思う。ペルとも言います。同様にVolume Cellで、ボクセルなんてのもあります。